紹介営業の仕組み化、35年で見えた3つの正解と7つの落とし穴

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目次

先に結論をお伝えします

紹介営業の仕組み化でつまずく原因は、ほとんど一つです。

それは「いい人でいること」を仕組みだと思い込んでいること。

正直に言います。

人柄の良さは紹介の入り口にはなりますが、それだけでは紹介は「続きません」。月によって紹介が3件来たり、0件だったりするのは、運に任せているからです。

私が35年のITコンサルで3,000社・延べ12,500人の経営者を見てきて、紹介され続けている人には共通点が3つありました。

  • 誰に何を紹介してほしいかを、相手が「言える状態」にしている
  • 先に相手の役に立つ。見返りはそのあと
  • 紹介してくれた人に、必ず結果を返す

この3つを日々の動作に落とし込むことが、紹介営業の仕組み化です。

逆に、ここを外すと7つの落とし穴に落ちます。この記事では、その正解と落とし穴を、私自身が44歳で皿洗いから立ち直った実話と一緒にお話しします。

紹介営業の仕組み化を考えるひとり社長のイメージ

この記事の要点(3行でわかるまとめ)

  • 紹介営業の仕組み化とは「いい人」をやめて、相手が紹介しやすい状態を設計すること
  • 正解は3つ。「紹介の言語化」「先に与える」「結果を返す」
  • 落とし穴は7つ。お願いの曖昧さ、見返り前提、フォロー忘れなど、どれも今日直せる

そもそも紹介営業の仕組み化とは何か

「紹介営業」という言葉を、改めて言い換えてみます。

紹介営業とは、自分で売り込まずに、第三者の信用を借りてお客様と出会う営業のこと。リファラル営業とも呼ばれます。

ではその「仕組み化」とは何か。

私はこう定義しています。

紹介が「たまたま起きる」状態から、「起きるべくして起きる」状態へ変えること。

つまり、あなたが何もしなくても紹介が回るのではなく、あなたが決まった動作をくり返すと紹介が生まれる、という再現性をつくることです。

ここを勘違いすると、「人柄を良くすればいつか紹介が増える」という、終わりのない努力に入ってしまいます。

紹介が運まかせになっている状態のイメージ

人柄は大事です。でも人柄は「条件」であって「仕組み」ではありません。

仕組みとは、誰がやっても、いつやっても、同じ結果に近づく手順のことです。

私が紹介の力を思い知った話

少しだけ、私自身の話をさせてください。

私は外資系IT商社で役員までいきました。年収も役職も、それなりにありました。

ところがリーマンショックで、44歳でリストラされました。

その後、しばらくは何もうまくいかず、東京・新橋で皿洗いのアルバイトをしていた時期があります。役員だった人間が、です。

そこから私を引き上げてくれたのが、東京で出会ったある経営者コミュニティでした。元BNIディレクターとして活動していた時期も、ここから始まります。

そのコミュニティで私が学んだのは、たった一つです。

「先に与える人のところに、紹介は集まる」。

これだけでした。でも、これがすべてでした。

先に与えることで紹介が集まる仕組みのイメージ

皿洗いをしていた私が、紹介だけで仕事が回るようになり、今は札幌でBGF(ビジネスギフトフォーラム)という、ギフトの循環を学ぶ場を立ち上げるところまで来ました。

特別な才能があったわけではありません。紹介の「仕組み」を覚えただけです。

紹介営業の仕組み化、3つの正解

ここからが本題です。35年で見えた、紹介され続ける人の3つの正解をお伝えします。

正解1:紹介してほしい相手を「言語化」する

紹介が来ない人の多くは、「いい人がいたら紹介してください」と言っています。

これでは紹介は来ません。

なぜなら、相手の頭の中で「いい人」を検索できないからです。

紹介してくれる人は、あなたのために時間を使ってくれています。その人が3秒で「あ、あの人だ」と思い出せる粒度まで、お願いを具体化してください。

たとえば私ならこう言います。

「札幌で、社員数10人前後、AIの使い方が分からなくて困っている社長さんがいたら、教えてください」。

これくらい具体的だと、相手は実際に顔を思い浮かべられます。紹介営業の極意は、この「言語化」にあります。

正解2:先に相手の役に立つ。見返りはそのあと

これが先義後利、つまり「先に義(貢献)、あとから利(利益)」という考え方です。

紹介がほしいなら、まず自分が誰かを紹介する。情報を渡す。困りごとを解決する。

順番が逆だと、相手は身構えます。「この人、何かほしいんだな」と。

私は新しく人と出会ったら、その日のうちに「この人に紹介できる人はいないか」を考えます。見返りは一切期待しません。

不思議なもので、これを続けていると、半年後・1年後にまったく別の方向から紹介が返ってきます。

紹介の循環が回り始める仕組みのイメージ

正解3:紹介してくれた人に、必ず「結果」を返す

ここが一番抜けやすいところです。

紹介をもらったら、その後どうなったかを、紹介してくれた人に必ず報告してください。

成約しても、しなくても、です。

「先日ご紹介いただいた方、無事に契約になりました。ありがとうございました」。

「お会いできました。今回はご縁になりませんでしたが、いいお話ができました」。

この一報があるかないかで、次の紹介が来るかどうかが決まります。

紹介してくれた人は、自分の信用をあなたに貸しています。その信用が「ちゃんと扱われている」と分かると、人はまた貸してくれるのです。

紹介営業でやりがちな、7つの落とし穴

正解の裏返しが落とし穴です。私が現場で何度も見てきた失敗を、7つに整理しました。

落とし穴1:お願いが「いい人がいたら」と曖昧。相手が思い出せない。

落とし穴2:見返り前提で動く。「紹介したら何かくれる」が透けて見える。

落とし穴3:紹介をもらいっぱなしで、結果を報告しない。

落とし穴4:自分が紹介する側に回らない。もらうことばかり考えている。

落とし穴5:紹介の「お礼」をお金やモノだけで済ませる。本当に喜ばれるのは「結果の報告」。

落とし穴6:会った人を記録していない。誰に何を紹介してほしいか管理できていない。

落とし穴7:「紹介は運」と思っている。仕組みにしようとしていない。

紹介営業の落とし穴に気づくひとり社長のイメージ

この7つ、いくつ心当たりがありましたか。

正直に言いますと、私も独立したての頃は、7つ全部やっていました(笑)。

でも一つずつ直していけば、紹介は必ず増えます。どれも今日から直せることばかりです。

特に多いのが、落とし穴3の「結果を報告しない」です。

紹介をもらった直後は嬉しくて連絡するのですが、忙しくなると、その後の報告を忘れてしまう。

紹介してくれた人からすると、「あの話、どうなったんだろう」という小さな不安が残ります。その不安が積み重なると、次の紹介が来なくなります。

報告は、商談の成否より「早さ」が大事です。会ったその日のうちに「お会いできました」と一言。これだけで信用が積み上がります。

紹介が回り始めるまでの、3つのステップ

正解と落とし穴が分かったところで、実際にどういう順番で動けばいいのか、3ステップに整理します。

ステップ1は「棚卸し」です。

これまで出会ってきた人を、思いつくままに書き出してください。前職の取引先、同業者、地域の知り合い。100人、200人と出てくるはずです。

ステップ2は「言語化」です。

その中から、まず10人を選びます。そして、その10人に「私は誰を紹介してほしいのか」を、3秒で思い出せる言葉にして伝えます。

ステップ3は「循環」です。

10人それぞれに対して、自分から先に紹介できる人がいないかを考えます。先に与える。そして、紹介をもらったら必ず結果を返す。

この3ステップを、3ヶ月くり返してみてください。

3ステップを地道にくり返すことが紹介の仕組みになるイメージ

派手な動きは一つもありません。でも、この地味なくり返しが、紹介営業の仕組みそのものです。

私が3,000社を見てきて言えるのは、紹介で伸びている会社ほど、特別なことをしていないということです。当たり前のことを、当たり前に続けているだけなのです。

40代・50代のひとり社長にこそ、紹介営業が効く理由

ここで、40代・50代の経営者・先生業の方に、特にお伝えしたいことがあります。

あなたには、20代の人にはない大きな資産があります。

それは「これまで出会ってきた人の数」です。

リアルな人脈は、若い人より圧倒的に豊富なはずです。前職の取引先、同業の知り合い、地域のつながり。

問題は、その人脈が「眠っている」こと。

紹介営業の仕組み化とは、この眠っている人脈に、もう一度きちんと火を灯す作業でもあります。

新しく人脈をゼロから作る必要はありません。すでにあるつながりを、正解1〜3のやり方で動かし直すだけです。

40代50代の人脈という資産のイメージ

私がリストラから立ち直れたのも、44歳まで積み上げた人とのつながりがあったからです。年齢は不利ではなく、紹介営業においてはむしろ武器になります。

もう一つ、40代・50代の強みがあります。

それは「信用の蓄積」です。

20代・30代の頃は、紹介したくても「この人を紹介して大丈夫だろうか」と相手も慎重になります。でも年齢を重ねると、その人の仕事ぶりや人柄が、周りに知られています。

知られているということは、紹介する側も安心して名前を出せるということです。

つまり40代・50代は、紹介を「もらう力」も「する力」も、人生でいちばん高い時期なのです。

ここで「もう若くないから」とあきらめてしまうのは、本当にもったいない。眠っている資産を、ただ動かし直すだけでいいのです。

紹介の記録は、シンプルな道具で十分

落とし穴6でお伝えした「会った人を記録する」について、もう少し具体的にお話しします。

高価な営業管理ツールは要りません。

私が使っているのは、ビジネスチャットの「Chatwork」と、簡単なメモだけです。

Chatworkは、和久井カンパニーの社員13名(笑)と毎日使っているチャットツールですが、人とのやりとりが時系列で全部残るので、「いつ誰と何を話したか」を後から追えます。

紹介営業で大事なのは、高機能なツールより「続けられる仕組み」です。

あなたが3年続けられる、いちばんシンプルな方法を選んでください。

シンプルな道具で紹介を記録する仕組みのイメージ

記録しておくとよいのは、たった3つです。

  • いつ、誰と会ったか
  • その人に何を紹介できそうか
  • その人から何を紹介してほしいと伝えたか

この3つさえメモしておけば、「あの人に、まだ結果を報告していなかった」「あの人に、自分から紹介できる人がいた」と、後から気づけます。

紹介営業の仕組み化とは、結局のところ「忘れない仕組み」をつくることでもあります。

人は、約束を忘れる生き物です(笑)。だからこそ、記憶ではなく記録に頼る。これがひとり社長が紹介を回し続けるコツです。

紹介の記録を続けるひとり社長のイメージ

もっと深く学びたい方へ — 自著と講座のご案内

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

紹介営業の仕組み化を、もう一段深く学びたい方に、2つご案内させてください。

自著『つながり力の教科書』

私がこれまでお話ししてきた「先に与える」「紹介され続ける」という考え方を、一冊にまとめたのが『つながり力の教科書』です。

東京の経営者コミュニティで延べ2万人の経営者と会って気づいたことを、全部詰め込みました。地方発で人脈を広げ、売上を伸ばすコミュニティ経営術の本です。

私自身が書いた本です(笑)。紹介営業を体系的に学びたい方は、ぜひ手に取ってみてください。

つながり力の教科書の書影イメージ

WOBS(ワクワクオンラインビジネススクール)

「3つの正解は分かった。でも一人だと続けられる自信がない」。

そう感じた方には、WOBSという6ヶ月の講座があります。

WOBSは、40・50代を中心とした経営者のための講座で、先義後利の営業設計・マインドブロックの解除・AIの実装、この3本柱を学びます。

紹介営業の仕組み化を、伴走しながら自分のビジネスに実装していく場です。

いきなり申し込む必要はありません。まずは無料体験セミナーで、雰囲気を見てみてください。

WOBS(ワクワクオンラインビジネススクール)の無料体験セミナー詳細はこちら

WOBSで紹介営業を学ぶイメージ

もっと深い話は note で

ブログには書ききれない、紹介営業の細かい実例や、私の失敗談は、note のメンバーシップ「つながり力相談室」でお話ししています。

月1,480円・初月無料です。

note メンバーシップ「つながり力相談室」はこちら

よくある質問

紹介営業は、人見知りでもできますか

できます。むしろ向いています。

紹介営業は「大勢の前で売り込む」営業ではなく、「目の前の一人に、先に与える」営業です。

派手さは要りません。一人ひとりを大事にする人ほど、紹介は集まります。

紹介をお願いしても、断られたらどうすればいいですか

断られても、関係は壊れません。

大事なのは「お願いの仕方」です。「いい人がいたら教えてください」と軽く伝え、相手が動けなくても気にしない。

それより、あなたが先に相手を紹介する側に回ってください。順番が大事です。

紹介営業の仕組み化に、どれくらい時間がかかりますか

紹介が「返ってくる」までには、半年から1年は見てください。

先に与えたものは、すぐには返りません。でも、必ず返ってきます。短期で結果を求めると、落とし穴2(見返り前提)に落ちます。

紹介の「お礼」は何をすればいいですか

いちばん喜ばれるのは「結果の報告」です。

お金やモノより、「ご紹介いただいた方と、こうなりました」という一報のほうが、何倍も価値があります。

営業ツールやAIは使ったほうがいいですか

記録の手間を減らす目的なら、使ったほうがいいです。

ただし、高機能なものより「続けられるシンプルなもの」を選んでください。道具はあくまで仕組みを支える脇役です。

まとめ

紹介営業の仕組み化は、特別な才能の話ではありません。

  • 正解1:紹介してほしい相手を、3秒で思い出せる粒度まで言語化する
  • 正解2:先に相手の役に立つ。見返りはそのあと(先義後利)
  • 正解3:紹介してくれた人に、必ず結果を返す

この3つを日々の動作にして、7つの落とし穴を一つずつ埋めていく。それだけです。

私は44歳で皿洗いから、紹介の力でここまで来ました。あなたにも、必ずできます。

あなたが今日、まず直すとしたら、7つの落とし穴のどれですか。よかったらコメントで教えてください。

感謝の気持ちを込めて。

著者プロフィール

和久井海十(わくい かいと)。セルフメディアエイジェント株式会社 代表取締役。北海道・札幌在住、札幌観光大使。

外資系IT商社の役員を経て、44歳でリストラ。皿洗いのアルバイトから、紹介営業の力で再起。ITコンサルティング歴35年、累計3,000社・延べ12,500人の経営者を支援してきた。元BNIディレクター。著書4冊(『つながり力の教科書』ほか)。現在は札幌でBGF(ビジネスギフトフォーラム)を立ち上げ、ギフトの循環を全国に広げる活動をしている。

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この記事を書いた人

ひとり社長プロデューサー・WOBS校長。35年のITコンサル経験と、BNI・倫理法人会での約2万人の経営者支援実績を持つ。著書4冊。LinkedIn・YouTube・noteで「売り込まずに選ばれる」AI×つながり力を発信中。お問い合わせは公式サイトへ。

和久井海十(わくいかいと)
セルフメディアエイジェント株式会社 代表取締役
わくにい|IT音痴のサロン経営・個人事業主向けAI行列販売マスター
IT音痴のあなたへ、最新のAIを使えるようになる販売方法を教えます^^
▷サラリーマン時代3社にヘッドハンティングされ、4回の社長賞受賞
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